外反母趾の手術方法をわかりやすく解説

今や、「外反母趾の専門医」で著名な医師といえば、須田康文先生(国際医療福祉大学三田病院整形外科部長)ではないでしょうか。

私もこれまで、須田先生が慶應大学病院に所属されている頃から、論文や講演でたくさん勉強させていただきました。

そこで今回は、この須田先生が推奨する外反母趾の手術法『DLMO法』について、須田先生の話をまとめて、さらに分かりやすく解説していきます。

また、リハビリの観点も含めて、手術のメリット・デメリットなどについてもお伝えしていきます。

最後に、これまでよく手術に関することで聞かれる質問に対してもお答えしています。長文ですが、ぜひ最後までご覧ください。

外反母趾手術の代表的な手術方法と、そのメリット・デメリット

外反母趾手術の代表的な手術方法

最近の外反母趾手術の術式といえば、DLMO[デルモ]法が主流になっているのではないでしょうか。

このDLMO法とは、一般には軽症から中等度の外反母趾に対して行う、シンプルで侵襲性の低い(手術の傷が少ない)手術です。

手術後数日で立っていただくことができるなど、患者さんにかかる生活制限が比較的少ないため、重症例にも適応している病院もあるそうです。

DLMO法は、硬くなった親指付け根の関節(母趾MTP関節:第1中足骨と母趾基節骨を繋ぐ関節)の外側(人差し指側)の軟部組織を切って伸ばします。

また内側は、小さな切開部から第1中足骨を切ってずらすことで、広がってしまった幅を許容範囲まで寄せるという方法をとります。

切開部が小さい低侵襲手術であるため、ずらした骨の癒合(骨がくっつくこと)が起こりやすく、手術後早期に立つ、歩くといった動作ができるようになります。

DLMO法のメリット・デメリット

外反母趾手術:DLMO法のメリット

【親指付け根の関節の動きが確保できる】

DLMO法以外の場合、親指付け根の関節(母趾MTP関節)の内側を縫い縮めます。それをやってしまうと、場合によっては手術後にMTP関節が固くなり、関節の動きが悪くなるので、歩行しづらくなるというデメリットがあります。

しかしDLMO法の場合、母趾MTP関節内側の縫い縮めは行わず、第1中足骨にのみ骨切りを加える手術ですので、上記のような問題は起こりにくいというメリットがあります。

【術後数日で歩けるようになる】

DLMO法の場合、術後2~3日で歩き始めることができ、痛みが引く約1週間ごろには外出も可能になります。

ただし、約1ヶ月間は、第1中足骨を固定するためのピンが入っていますので、満員電車や人込みなどは避けていただく必要があります。

ピンを抜くのは術後3~4週間後であり、その後はすり足で歩くことが可能になります。(皮膚下に挿入しているため、ピンを抜く際にも痛みは生じません。)

かかと・小指・親指を順に地面に接地させる通常の歩行が可能になるのは、術後6週間~2か月後で、この期間を過ぎると普通の生活を送ることができます。

外反母趾手術のデメリット

DLMO法に限らず、外反母趾手術に全般にいえるのが、骨がかたまるまでには約1~2か月かかるということです。

また、術後には患部が腫れますので、外回りや立ち仕事に復帰できるようになるまでに、およそ3か月くらいの期間がかかります。これが外反母趾手術の最大のデメリットといえるでしょう。

外反母趾の手術でよくある質問TOP5

外反母趾手術は失敗が多いと聞いたことがありますが本当ですか?

たしかに、20〜30年くらい前の手術方法は、指を真っ直ぐにして、腱を移動して、骨を削るだけの簡単な術式でした。

アメリカを中心に多くの手術が行われましたが、術後も痛みが続いていたり、すぐ再発してしまうなど、結果がよろしくありませんでした。そして段々にその術式では行われなくなっていきました。

その後研究が進んで、腱を引っ張って親指の向きを治すのではなく、骨切り術、つまり骨を切って向きを治して、開張足を治す手術(前述のDLMO法など)にしてから、術後成績が飛躍的によくなりました。

しかし手術そのものがうまくいっても、その後が大事です。

なぜなら、外反母趾になりやすい、外反母趾に負担をかけるような生活習慣・靴・歩き方などの根本的な問題は、手術で治るものではないからです。

手術をしたからといって、これまでと同じように、足に負担のかかる靴を履き続けたり、外反母趾に負担をかける歩き方をし続けたら、再発リスクが高まるだけです。

靴や歩き方の悪いクセのせいで再発させたことで、「手術は失敗だ」とは言えませんよね。

せっかく手術をしたのなら、その後に履く靴や、歩き方の悪いクセを直すことも大事なんだということを、ぜひ覚えていてください。

外反母趾手術をすれば完璧に治りますか?

残念ながら完璧には治せません。つまり、手術は親指の付け根(第1中足骨)の向きを治しますが、足の裏の肉(軟部組織)や親指以外はそのままです。

外反母趾は重症であるほど、親指の関節の軟骨が完全に磨り減っています。そこで手術により正しい位置に治しても、母趾の付け根の関節の動きが悪くなる場合があるからです。

そのような場合、足専門医で外反母趾治療に精通している医師であれば、オーダーメイドのインソール(靴の中敷)が入った靴を勧めます。「手術」と「靴」とは車の両輪のように大切だからです。

重度の外反母趾では開張足が強いために、足裏の筋肉などが萎縮しており、開張足の手術をしても、裸足であっても、足の痛みが残ることがあります。

ですから、自宅などの室内でも、そういったインソールの入った靴やサンダルを履く必要があります。

手術後に靴の指導を徹底することで、外反母趾手術は初めて成功します。

残念ながら日本の整形外科医のなかで、術後の靴指導まで徹底している先生はわずかしかいません。

そのため日本では「外反母趾の手術は予後・経過が悪い」と思い込んでいる医師がまだ少なくないようです。

外反母趾手術をすれば再発しませんか?

先ほどもお話ししたように、たとえ手術をしても、その後に足に負担のかかる靴を履いたり、悪い歩き方のクセを直さないと、再発リスクは高くなる一方です。

逆に、手術後に、足に負担がかからない靴を履くようにしたり、インソールを活用したり、悪い歩き方のクセを改善さえすれば、再発リスクを限りなくゼロに近づけることもできます。

外反母趾手術は日帰りでできますか?それとも入院が必要ですか?

入院は必要です。
手術後はどうしても足が腫れます。そのため、患肢挙上といって、足を台の上に上げて置いたり、少なくとも下に下げる時間を短くしなければなりません。

また痛みが有る場合に痛み止めを使うこともあるので入院が必要です。

アメリカでは、入院せずに日帰りで手術する施設もあるそうです。しかしアメリカの場合、入院費だけでも1日で10〜15万円と日本よりも高いので、どの手術でも入院期間は短くなっています。

その代わりに、病院の隣に患者用ホテルがあり、そこから通院して、術後ケアを行うようです。

外反母趾の手術にかかる費用と入院期間は!?

手術料・入院費合わせると、およそ10万〜15万円(片足)です。保険で3割負担の場合だと、自己負担金額は、およそ3〜5万円です。

手術方法、術後の経過、入院期間でこの概算金額は変わりますので、参考程度としてください。

入院期間は、主治医の治療方針・病院の方針・患者本人の事情などでバラツキは当然あります。

およその目安は、1-4週間位でしょう。ただし、ご自宅に車椅子を入るバリアフリー住宅や、家族が介護してくれれば入院期間は短くても大丈夫かもしれません。逆に、一人暮らしだと長くなる場合があります。

人によっては足がかなり腫れますし、松葉杖で歩く時期もありますので、都合が許せば充分に入院したほうが安全です。

一般に男性よりも女性の方が自宅では安静がとりにくいものです。 腫れが引いて松葉杖なしで歩けるまでは、無理は禁物です。

外反母趾の治し方『最新の手術方法』とそのメリット・デメリットのまとめ

◆外反母趾治療で著名な須田康文先生が推奨する『DLMO法』について解説、メリット・デメリットについてもお伝えした

◆DLMO法は、母趾MTP関節の内側は、第1中足骨を切ってずらすだけなので、親指の関節運動が確保されやすく、術後早期より歩くことができるというメリットがある

◆しかし、DLMO法に限らず、骨癒合に要する期間が1〜2ヶ月くらいかかること、腫れが引くまでに3ヶ月かかる場合があるなど、通常の全く問題ない生活が送れるようになるまで時間がかかるのがデメリットである

◆外反母趾の手術をした後がとても大事。靴や歩き方の改善に努めることが再発リスクを減らす

◆外反母趾手術は入院が必要、期間は主治医の方針などで違うが、およそ1ヶ月くらい。費用は、手術費・入院費全て合わせて10〜15万円かかるが、保険で3割負担なら3〜5万円

ブログランキングに参加しております。
「なるほど!タメになった!」と思っていただけたら、以下のボタンをクリックしてくださると嬉しいです!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

無料相談受付中

外反母趾にお悩みで、本気で改善したいと思っている方対象!

LINEで個別にお悩み相談します。
下記ボタンより友だち登録してください。

一度に対応できる人数に限りがありますので、お早めにどうぞ!

友だち追加